『あぶない刑事』(あぶないデカ)は、1986年10月から1987年9月にかけて日本テレビ系列で放送された連続テレビドラマ。その後、翌年にはテレビシリーズ第2作『もっとあぶない刑事』が放送された他、映画、テレビスペシャルといったシリーズ展開も行われた。「あぶデカ」または「あぶ刑事」という略称も用いられている。

再開発を間近に控えた横浜を舞台に、神奈川県警港警察署捜査課の刑事コンビ、タカこと鷹山敏樹(舘ひろし)とユージこと大下勇次(柴田恭兵)の破天荒な活躍を描いた刑事ドラマ。

ガンプレイや格闘戦などのアクションシーンに加えて、トレンディドラマを思わせる軽妙な演出や、都会的なファッション性などを前面に出した作風が特徴。若年層を中心に社会現象的なヒットとなり、足掛け30年にわたって劇場映画などのシリーズ展開が断続的に行われた。

#鷹山 敏樹(たかやま としき 舘ひろし)
通称「タカ」「ダンディー鷹山」他。
横浜港警察署捜査課所属。階級は巡査部長または巡査長。暴力犯捜査のプロフェッショナルであり、暴力団の最高幹部クラスからも警戒される存在である。横浜を本拠地とする広域暴力団「銀星会」を壊滅するまで執拗に追っていた。
普段はクールな紳士を装っているが、時に正義感が強い激情家の一面も垣間見せる。テレビ1作目中盤以降は二枚目半なキャラが加った。
大下と並びハンドガンの名手であり、ショットガンを愛用する事が多いが、ライフルなどの他のタイプの銃も使いこなしている。また、ハンドガンを常に二丁携帯している。使用拳銃の変化は少なく、テレビ1作目から『もっとも』ではS&W M586 4インチ・ディスティングイッシュド・コンバットマグナム、『リターンズ』以降はコルト・ガバメント・タカカスタムとなっている。二丁目のほうは全シリーズS&W M49ボディーガードを使用。弾丸使用量は神奈川県随一。
ショットガンを使用しながらでも高度な運転技能を持つ程の大型バイクの名手であり、スズキGSX-R750や『またまた』以降ではハーレーなどを乗りこなす。
スーツと靴は全シリーズ通じてテットオム製がほとんど。テットオムのデザイナーは、舘とは長年懇意にしている仲である。スーツは黒のほか、グレー、ベージュ系など6種類を用意し、国際的なムードを壊さないようにシャツはダブルカフスにして、カフスボタンはアンティークショップで購入、激しいアクションに備えるために常に同じものを2着ずつ作り、全てオーダーメード仕立てである。夏場は上下白のスーツに白の半袖ポロシャツ、素足に白のスニーカーになる。
サングラスは『もっとも』までは舘本人の提携していた眼鏡メーカーの特注品を使用したが、『リターンズ』からはレイバンやアルマーニ製の物が多く、『まだまだ』ではロバートマーク、『さらば』ではmarcosを使用。
大下と同様にヘビースモーカーであり、煙草はテレビ1作目ではKENTだったが、『リターンズ』からフィリップモリスに変わっていた。いずれも火を付ける際にはパイプ印のマッチを愛用。
TV・映画1作目の際に愛用していた腕時計はリコーで『もっとも』の際に愛用している腕時計はオリスであった。
爆弾処理を得意とするが、大下と対照的に電子機器には疎く、TVシリーズで扱う場面はあるがパソコンなどはあまり進んで扱うことはない。
英語に堪能で、英字新聞(主にジャパンタイムズかデイリー・ヨミウリ)を愛読。
学生時代はオールブラックスに憧れており、定年退職後はその本拠地であるニュージーランドへ渡り、大下と共に探偵事務所を営んでいる。

#大下 勇次(おおした ゆうじ 柴田恭兵)
通称「ユージ」「セクシー大下」他。
横浜港警察署捜査課所属。階級は巡査部長または巡査長。
盗犯捜査を得意とし、スリや空き巣に顔が広く、窃盗事件の現場検証などでは、鍵のこじ開け方を見るだけでその手口から犯人を特定できる。また自身もピッキングを得意とする。
電子機器にもそれなりに精通しており、携帯電話やパソコンなども他のメンバーよりも早い段階で使用している。
一気呵成を旨とするが、それ故に辛抱強さや根気がない。一方でいざという時には理知的な一面を見せ、鷹山の押さえ役を務めることも多い。
家族構成は、企画設定時の9人兄弟の長男説や、柴田のアドリブにより自身の家族構成を当てはめた5人兄弟の4番目説があり、詳細は不明。
犯人が車で逃走しても、それを走って追いかけて行くほどの俊足自慢だが『まだまだ』では自分より若い刑事に追い抜かれ、『さらば』では暫く小型船を追いかけるも追いつかなかった後に「きつい」とつぶやくなど歳を感じさせる描写もあった。野球好きでプロ野球のその当時の時事ネタも多い。ゴルフもこよなく愛し「趣味は仕事、道楽はゴルフ」。そのこともあって『さらば』では定年退職後ニュージーランドで鷹山とゴルフに興じる場面がある。
鷹山と並びハンドガンの名手であり、マシンガン系の銃を愛用することが多い。そのうち、ハンドガンはシリーズごとに変化している傾向があり、テレビ1作目から『またまた』の間はコルト・ローマンMK-III2インチ、『もっと』と『もっとも』はコルト・パイソン 2.5インチ、『リターンズ』から『フォーエヴァーMOVIE』ではコルト・キングコブラ2.5インチ、『まだまだ』ではS&W M5863インチ・ユージカスタム、『さらば』ではS&W M10となっている。逆にマシンガンはウージーの使用が中心で、『フォーエヴァーMOVIE』の時だけM16自動小銃のショートモデルを使用しただけとなっている。
高度な運転技能を持つほどのドライビングテクニックの持ち主である。覆面車は、テレビ1作目から『もっと』第4話までは日産・レパード(F31前期)アルティマ(「横浜33も54-17」)(1作目の映画版以外はゴールド。1作目の映画版のみダークブルー、2作目の映画版はパールホワイトからゴールドツートンへ全塗装した個体)、『もっと』第5話〜『もっとも』ではレパード(F31後期)ダークブルーのアルティマターボ(「横浜33の45-05」)、『リターンズ』ではアルファロメオ・164SUPER 24V(「横浜34た10-06」)、『フォーエヴァー』ではマセラティ・ギブリE-MG(「横浜34た10-06」)を、『まだまだ』ではマセラティ・クアトロポルテ( 「横浜300さ40-32」 )を、『さらば』では日産・GT-R(R35型)Premium Edition(「横浜303む72-96」)のほか日産・レパード(F31前期)XJ-Ⅱ[17] を使用した。
スーツは、テレビ1作目〜『もっとも』まではメンズティノラスを、『リターンズ』からはMASATOMOを着用している。メンズティノラスは、当時柴田がイメージキャラクターを務めており、放送直後に「同じものが欲しい」「品番を知りたい」という問い合わせが殺到、品切れになる現象も起きた。また、靴はメンズティノラスか、オペルカである。
サングラスは『もっとも』までLunetta BADA(ルネッタ・バダ)製やジバンシー製が多かったが、『リターンズ』ではレイバン製のみを使用し、『フォーエヴァー』以降はMASATOMOの物を使用する機会が増えた。『さらば』ではMASATOMOとRYNSHUを使用。
鷹山と同じくヘビースモーカーであり、煙草はLARK(初期の頃は赤いパッケージ。『フォーエヴァー』ではスーパーライト。『まだまだ』ではウルトラワン)。『リターンズ』ではCMに出演していた関係もあってかメリットを吸っていた。マッチではなく、Zippoで火をつけていた。
映画1作目から『もっとも』までの劇中では、当時柴田自らイメージキャラクターを務めていたポッカコーヒーを愛飲する場面が時折見られたが、当時舘ひろしがイメージキャラクターを務めていたポカリスエットも愛飲、鷹山と交換して飲むのが通例となっていた。
広東語(さらば)や韓国語(まだまだ)、スペイン語(さらば)を得意としている。
『さらば』で定年退職を迎えた後は、鷹山と共にニュージーランドに移住し探偵事務所を営んでいる。

1986年10月、テレビシリーズ第1作となる『あぶない刑事』が毎週日曜夜9時枠で放送開始。当初は2クール(半年間)で終了の予定だったが、回を重ねるごとに注目を集め、さらに2クール延長。結果1987年9月までの1年間放送された。この成功を受け、後番組には当初同じセントラル・アーツ製作による『あきれた刑事』が準備されていたが、1987年10月期の改編によるドラマ枠移動に伴って『あきれた刑事』は水曜20時放送となり、1966年1月スタートの『0011ナポレオン・ソロ』(第1シリーズ)以来4度の中断期間を置きながら通算21年9ヶ月放送された日曜21時の連続ドラマ枠は、本作を最後に事実上の廃枠となっている。

同年12月にはテレビシリーズの余勢を駆って、劇場映画第1作『あぶない刑事』が公開。配収は15億円を稼ぎ、1988年の正月映画第1位、同年邦画配収第3位のヒットを記録した。

1988年夏、劇場映画第2作『またまたあぶない刑事』が公開。同年秋からスタートのテレビシリーズ第2作『もっとあぶない刑事』放送に先駆ける形での公開であった。テレビシリーズ第2作は金曜夜8時枠に時間帯を移して2クール(半年間)放送、それに続く形で公開された劇場映画第3作『もっともあぶない刑事』をもってシリーズは一旦の区切りを迎えた。

続編を望む声に応え、『もっともあぶない刑事』から7年後の1996年秋、当時の主なオリジナルキャストが再結集する形で劇場映画第4作『あぶない刑事リターンズ』が公開された。これまでのシリーズ共通の敵組織だった広域暴力団・銀星会が『もっともあぶない刑事』で壊滅したため、新たな敵として、カルト犯罪組織が据えられている。舞台である横浜市中心部の風景も、休止期間中に行われた横浜みなとみらい21などの大規模な再開発事業によって大幅に変貌している。
『リターンズ』の一定の成功により、2年後の1998年秋、テレビと映画のメディアミックスによる『あぶない刑事フォーエヴァー』を制作。前編を『TVスペシャル’98』としてテレビ放送し、後編は劇場映画第5作『THE MOVIE』として公開された。

劇場映画第5作『あぶない刑事フォーエヴァー』から7年後の2005年3月17日、劇場映画第6作『まだまだあぶない刑事』が同日からクランクインすることが一部スポーツ紙により明らかになった。公開日は2005年10月22日。
公開日である2005年10月は、シリーズ開始20年目突入の節目に当たったため、過去20年分のデータを収めたムック本や、過去の映画作品のサウンドトラックのコンプリートボックスなどが公開時期に併せて発売された。
2015年2月、東映ラインナップ発表会にて劇場映画第7作『さらばあぶない刑事』の製作発表とともに、本作を最後としたシリーズの完結が宣言された。公開日は2016年1月30日。

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